決まりごと

【ぼったくり】管理委託契約書の見方【管理費を半分にした私が解説】

サルくん

管理費を削減するには、なにから手をつけたらいいのかな?

ガネー

管理費は管理委託を管理会社に依頼しその対価として払っている管理委託費をもとに決められているよ。管理委託費の内容が書かれている管理委託契約書をおさえるのは大切だよ。

こんにちは、ガネーです。

マンション管理組合の理事長をやっています。

私の管理組合は管理会社にぼったくりの管理委託料を払っていたので、見直しを行い、約50%の削減をしました。

管理費を削減するのに、管理委託契約書を理解することは必須なので、解説します。

だれとだれの契約?

マンション管理をしていくにあたって、実際には、管理会社に依頼して、やってもらいます。すべてを自分たちでやるのは慣れていないし、そんな時間もないですからね。

依頼するからには、口約束ではさすがにまずいので、契約書を結ぶのですが、それが管理委託契約書になります。

管理組合が管理業務を管理会社に依頼する契約なので、管理組合と管理会社が結ぶ契約です。

ぼったくりと言いたい事実

この管理委託契約書、じつは、マンション購入時につくられていて、承諾書にまでサインさせられちゃってるんですよね。

マンション購入者が集まって、管理組合をつくって、管理費はどのくらいか、自分たちの意見で決めて、管理会社と交渉するのが普通の商取引ですよね。

多くは管理会社の系列である販売会社によって、管理委託契約書も管理規約とセットで案内されちゃいます。もちろん、管理委託費も管理会社に決められちゃってます。

これが、ぼったくりの管理費になる理由です。

そもそもどんな契約?

管理委託契約書は、国土交通省が発行している、『マンション標準管理委託契約書』をベースにつくられています。

  • 事務管理業務
  • 管理員業務
  • 清掃業務
  • 建物・設備管理業務

以上の4点が基本的内容です。

事務管理業務

管理費関連の事務や、管理組合の理事会・総会の支援をします。

事務でも、『会計、出納、マンション維持や修繕の企画』は、下請けなどにやらすことは禁止されています。つまり、管理会社自ら行わないといけないということです。

私が管理費削減のため交渉しているとき、この事務管理業務の費用がそのように決められ、単価はいくらか知ることができました。
詳細は今後記載させていただきますが、価格の根拠を知るのに苦労しました。管理会社としては、こんな業務でこのくらいとってますというのは、都合がわるいんでしょうね。

管理員業務

マンション内で勤務する管理員が行う業務です。受付業務や、立会業務、報告連絡業務があります。

清掃業務

拭き掃除など日々の清掃と、専門的な特別清掃があります。日々の清掃は、管理人が行うこともあります。

建物・設備管理業務

建物や各設備などの保守や点検の業務です。
たとえば、エレベーター設備、排水設備、消防設備、機械式駐車場設備の保守や点検ですね。

これらの内容を詳細に記載した管理業務仕様書

この管理業務仕様書がぼったくりにあわないためにとても大切なんです。

管理会社と管理費削減について交渉するとき、『ならば値下げしますよ』といって、値下げしてきても、管理業務仕様書がないと、どんなサービス内容なのかわからないままなので、サービスが手抜きされているかどうか、チェックできません

また、安かろう悪かろうにならないように注意しなければなりません。というのも、法律で管理会社は、事務管理業務は再委託できない決まりになっていますが、他の清掃業務や建物・設備業務は再委託が可能となっているので、この業務はほぼ、再委託してます。

ここで、管理会社による下請けたたきが行われ、品質の悪いサービスになったなんてことになれば、管理費を削減できたとしても意味がありません。

具体的かつ問題のない管理業務仕様書になっているか、判断が難しいと思いますが、管理会社は信用できません。セカンドオピニオン的な専門のコンサル会社に見てもらうのも手かもしれませんが、費用の問題や外部ということで腰も重くなりますし、頼むかどうかを決める段階で時間ばかりがたってしまうということもあると思います。

私が理事長として、この管理業務仕様書のチェックと整備は、かなり時間と労力を要しました。ほとんど何も書いていない仕様書だったので。。

ただ、管理会社の変更をちかつかせながら修正してもらい、一方、別の管理会社には声をかけ、仕様書を作ってもらい、情報収集をしていきました。

この内容が載っていれば、まず問題はないというかなり詳細な内容(部品部分まで網羅)になったので、あとはちゃんと行われているかチェックするだけにして、そのうえで、金額減額の交渉をしました。

管理費の削減といっていますが、管理会社に払う費用は管理委託費です。
あれ??ってなりそうなのですが、
住んでいる人(区分所有者)から集めた管理費=管理費です、ここはいいですよね。

管理委託費は、管理費を使って、管理会社に払う費用です。

管理組合の収支としては、
管理費が売上、管理委託費が支出ということになります。

理想の管理委託契約を結ぶための16の激選ポイント

管理委託契約って、販売会社(管理会社)が作成したものをマンション購入時に結ぶまたは、そのまま追認することが多くて、これが問題なんですよね。

つまり、管理会社の有利な内容になっているんです。

一応、決まり上、
2000年12月に制定された、『マンション管理適正化法』に基づき、マンション管理の適正化に関する指針が国土交通省より公表されているので、(この内容は、管理委託契約書を管理組合と結ぶときは、住んでいる人(区分所有者)全員に重要事項説明書をくばって、説明会を開かなければならないというものです)説明会は開くことになってます(やってないとこもあるかも)。

内容めっちゃうすっていうのでも『まかせてくれたら心配しなくても大丈夫ですから、プロですから』ってことで、実際は、マンション購入時に決めた内容で追認みたいにしていることが多いです。

これが、ぼったくりにつながっています。

管理委託契約書を管理組合のためにきちんとするって大事なんです。

では、管理委託契約書って、どんな内容ならいいの?という疑問について、国土交通省が発行している『マンション標準管理委託契約書』をベースにつくられているので、チェックして見てみる方法もありっていえばありですが、注意が必要です。

マンション標準管理委託契約書は、管理会社が共同してつくった業界団体が作成したものなので、管理会社にとって不利なことはないよう、つくられているんですね。

つまり、管理組合にとって都合の悪いことが書かれていることがあります。

じゃあ、どーしたらいいの!ってなりそうなので、チェックポイントをまとめてみましたので、参考にしてください。

  1. 管理委託の業務について詳細に書かれているか
  2. 管理業務の内容と実施方法が明確に書かれているか
  3. 管理者としての注意義務が書かれているか
  4. 管理業務を他の人に再委託した場合の責任について書かれているか
  5. 管理委託業務費の内訳が詳細に書かれているか
  6. 災害、事故などの緊急時の業務について書かれているか
  7. 管理組合に変わり、規約の禁止事項に対する中止要求を行うことが書かれているか
  8. 管理会社の守秘義務について書かれているか
  9. 管理会社の使用者責任について書かれているか
  10. 住んでいる人(区分所有者)の専有部分売却に際し宅地建物取引業者への対応について書かれているか
  11. 免責事項はどのような内容になっているか
  12. 契約解除についての内容はどうなっているか
  13. 契約更新についての内容はどうなっているか
  14. 契約の有効期限はどうなっているか
  15. 契約解除の申し入れについてどのような内容になっているか
  16. マンションの毀損や瑕疵があった場合の通知義務は書かれているか

おわりに

管理組合が知らないことを利用して、つけこんでくる管理会社は、残念ながら、大手でも、存在するどころか、多いです。

この管理委託契約書の見直しは、管理費を見直すうえで重要なポイントです。

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