管理費や修繕積立金ってどんどんあがっていくなあ。見直しも考えるべきか迷ってます。どうしたらいいか、おしえて。
こんにちは、ガネーです。
マンション管理組合の理事長をしています。
管理費の負担が大きく、どんどんあがってきたこともあったので、管理会社と交渉を重ね、約50%の削減をしました。
今回は、マンション管理の破綻が今後増えていく理由を解説します。
管理費・修繕積立金があがって、マンション管理が破綻する事実
マンション購入者の多くの方が、管理費や修繕積立金があがっていると思います。
住宅ローンの金利が少し上がったら、すごく気になるんですが、マンションの管理費や修繕積立金は、あがるものだからしかたがないと思ってしまうのはなぜでしょうか。
約50戸のマンションだと、年間で約600万円程度から高いとこだと約1,000万円もの大金を管理会社に払っているのに、管理会社から言われっぱなしでなにもしないのは、冷静に考えたら、無駄遣いにならないようにしようと思いますよね。
でも、なかなか行動にうつせない。なぜなんでしょう。
おそらく、マンションはみんなで共同して物事を決定しないといけないので、どうしても腰が重くなり、まかせっきりになっているというのが多いんです。
そもそも、なぜあがらないように、管理費と修繕積立金を予算として組めないのか、それは、管理会社が談合して、あるいはバックマージン制度を取り入れ、ぼったくりの利益をとっているからです。
もちろん、マンション購入時に販売会社がマンションを売りやすくする戦法として、管理費や修繕積立金が安く設定されているということも、その後値上がりする原因ですが、値上がり額の根拠を知らないままだと、ぼったくりにあってしまいます。
私も、マンションを買ったとき、管理費や修繕積立金は払うものとして、金額の根拠なんて考えたこともありませんでした。
自分から率先して管理組合と管理会社の内容を知りたいなんて、思ったこともありません。
でも、管理費や修繕積立金が上がっていくんです。倍近くも。
このままだと、今はみんな払えているけど、払えなくなる人もでるかもしれないし、そうなると、管理費や修繕積立金の滞納が増えていく、そうなると、それを誰が負担するのかという話もでてくるし、管理費や修繕工事も払えない、ゾンビマンションになるかもしれない。
このゾンビマンションになりそうなマンションがすごく増えています。
管理会社は、助けてくれるわけでもありません。
もう、売るしかないと思って、売ろうと思っても、そんな状態のマンションは売れません。
今は、立地とか、デザインとかでマンションの購入を決めていますが、将来、マンションの管理内容が購入の決め手になると確信してます。
少なくとも、かなり労力は使いましたが、管理費の内容を知ることができたので、こんなことでぼったくりにあっていたのかと思うと、バカバカしくなります。
ぼったくりにあっているかどうかの指標ですが、
今後、リアルな情報を書いていこうと思います。
住んでいる人(区分所有者)の高齢化について
高齢化の問題は、いまや社会問題ですので、マンション管理の問題にも直結します。少子高齢化により、マンションに住む人(区分所有者)の高齢者の割合は増えます。
高齢者の多くは、収入は年金だけです。会社員時代に比べ、年金のみだと、収入は減ります。
少ない年金だけでは、管理費、修繕費を支払うことができないという問題がでてくることも考えなければなりません。
もちろん、払えないなら、管理組合としては、法的に対処したらいいということかもしれませんが、そもそも、それをしたからいいという問題ではなく、ないほうがいいということですよね。
高齢化による空き家も・・
高齢化による空き家も問題になると思います。リフォームして、買ってもらえたらいいのですが、管理費は高くなってる、修繕工事は積立金がないみたいなゾンビマンションは誰も買えないし、売ろうと思っても売れないといううことが増えています。
マンション管理は管理会社にまかせっきりという常識は、これからは非常識になると思います。
世の中、これだけ変わってますから、
変わる人が、対処できると思います。
滞納者に対する管理は?
なぜ、管理会社にまかせっきりにせず、考えないといけないかというと、将来、必ず、管理費や修繕積立金は管理会社の計画によって、あがってしまう事実があるからです。
まあいいかとすませているこの現状を、そのままにすることによって、ゾンビマンションになるわ、住んでいる人(区分所有者)が滞納して、ますます
ヤバイ状況になるわと、実は、こんな状況になっているマンション、けっこうあるんです。
私が管理費削減のために、いろんなマンションの情報を見ていたとき、なんでよさそうな中古マンションなのに売れないんだろうと思って、よく見ると、
『管理費5万円、修繕積立金5万円』とか小さい文字で書いてあって、これ、あぶないなあと思ったことがあります。
間取りもよく、立地も駅近くで閑静な場所にあったマンションなので、すごくもったいないです。
滞納者がでて、そのしわよせがきて値上がりしているということもあるかも知れませんが、管理会社の責任は、本当に重いと思います。お金だけとって、マンション管理がむちゃくちゃになっても、責任を負わない管理会社に憤りを感じます。
管理会社の督促業務はかたちだけ
滞納をなくすというのは、なかなかできませんから、滞納者がでたときに、管理会社がする督促業務ががきちんと行われているか、チェックすることが大事です。
チェックするには、督促業務について、どのようにするかを決めた仕様書や決まりごとを決めておくのがベストだと思います。
(この点も今後解説予定です。)
管理組合には、管理費と修繕積立金について、
『先取特権』
が認められています。
先取特権をうまく使う
先取特権とは、滞納していた人の区分所有権(マンション購入分)や家財など資産に対して、一般の債権者より優先的に滞納分を返せと言える権利があるってことです。
また、競売にかかって、新しく購入した人に代わっても、購入した人に滞納分の支払いを求めることもできます。
こういった法的手段にでるのは、めんどうくさいと思いがちですが、管理規約に、法的手段にでた際の弁護士費用や督促等の費用を含めて、管理組合の組合員である滞納者に請求できると規定しておくことで、裁判費用も滞納者が負担することになり、なにより、滞納に対する抑止力につながると思いますので、おすすめです。
おわりに
家計の収支で、携帯代や保険の見直しって、しますよね?
でも、一番大きな買い物であるマンションについて、
住宅ローンの金利の見直しはしても、月に数万円も払っている管理費や修繕積立金は、なんで見直ししないのでしょうか。
しかも、途中から、また数万円バーン!ってあがりますよね。
たぶん、マンション内のみんな、同じだから、、っていう認識だけだと思うんですよね。
まずは行動することをおすすめします。