試算(借り換えメリット額の計算)を自分でする
住宅ローン借り換えは、みなさん一度は考えますよね。
『なんか、わからないけど、今の金利って高いのかなぁ』とか、漠然とした思いはあっても、そのまま行動に移せなかったり、めんどうだからまあいいかとそのままにしてしていたり。
かなり家計の負担がおさえられそうなのに、行動まで移せないということが多いと思います。でも、いきなり行動にうつすこと自体、なかなかしんどいと思います。
銀行員が来て、『借り換えしたら、これだけお得ですよ』とかいってきても、セールストークにしか聞こえないし、、と思っちゃうこともありますよね。
じゃあ、そのままにしておいたほうがいいのかというと、そうとも言いきれないところです。
家計の支出で住宅ローンの借り換えによるメリット額は、個々人の差は現在の金利によりけりなので、断定はできませんが、車1台分の金額メリットがでることもあります。
住宅ローン控除、ふるさと納税、医療費控除、楽天カードポイント利用、NISA、などなど家計の支出削減に貢献する制度や商品はそれぞれありますが、住宅ローン借り換えは金額も大きいので、メリット額も比べものにならないということもあります。
それなら、借り換えも検討しようかと思っても
住宅ローン借り換えをしょうと思っても、何からしたらいいかわからないということがありますよね。
とりあえず、今借り入れしている銀行に相談という考えになりそうですが、それはちょっとストップ!
一番すべきことは、いくら得がでるのかを自分で試算することです。
本当のメリットが理解でき、納得して借り換えができる【だまされない】
自分で試算する理由は、このメリット額は本当なのかを理解でき、自分の判断で納得して借り換えができるから。
これ、けっこうだいじなんです。
面倒くさいことはしたくないと考えがちなんですが、この資産をすることで、家計がだいぶ楽になって、貯蓄にまわせたり、旅行いけたりすることを考えたら、もはや面倒なことではなくなると思います。
銀行員が借り換えの計算をして(銀行のホームページにも借り換え計算ソフトがのってます)、今の金利からこれだけ下がるとこれだけメリットがでますという説明がありますが、けっこうな確率で間違っています。
変動金利と固定金利を混同している
住宅ローンの金利ですが、変動金利と固定金利の2種類を選択できるようになっています。
借り換えの計算をするとき、今現在の金利から、借り換え後の金利がこれだけさがるから、この下がった金利分がメリットですという説明が多いです。
この考え方は、厳密にいえば、間違っています。
まず、今現在の金利が変動金利の場合、借り換え後も変動金利で試算すべきであって、ただ単に金利差で比較するのは正確ではないといえます。
変動金利の場合、6か月間は固定ですが、その後変動するリスクがあるので、固定金利と同列に比較ができないんですね。
なので、変動金利なら、変動金利での試算、固定金利なら固定金利での試算をすべきです。
固定金利期間を考えていない
試算をするとき、残りの返済期間が30年あるとして、その期間すべてを対象に試算するケースがありますが、これも間違いです。銀行ホームページの試算シミュレーションの多くはこれに該当します。
そもそも、固定金利とは、決まった期間のみ対応した金利です。
そのため、3年固定より10年固定のほうが期間も長いため、金利変動リスクをおさえれるので、高めの設定になっています。
試算で比較する際は、固定金利期間のみのメリットを出す必要があります。
固定期間以外の部分にまでメリットを出すことは、不確定部分のメリットになるため、正しくありません。
正しく諸費用を組み入れていない
借り換えには諸費用がかかります。
保証料(今現在借り入れしている保証料が一括払いにしている場合、戻ってきますが、残期間分の50%ほどになります)、印紙代、登記費用、銀行手数料、返済手数料等がかかります。
とくに保証料は100万円以上になるケースもあるので、確認が必要です。
試算方法はシンプルです
では、具体的な試算方法ですが、
いたってシンプルでして、
- 試算期間の合計返済額を比較
- 試算期間最終日の借入残高を比較
- ①と②を相殺し、借り換え後のマイナス分がメリット
※比較について、現時点と借り換え後を比較。諸費用は借換
え後の残高に含めて計算。
①について
現在借入分について、借入銀行より、返済明細表が届いているかと思います。それを見ながら、今時点の残高がいくらあるか、確認してください。
また、今の毎月返済額はおそらく元利均等返済(元金部分と利息部分を足した額=月の返済額について、毎月変わらない返済方法)だと思いますので、その毎月返済額×比較する固定期間分月数=試算期間の合計返済額となります。
借り換え後の毎月返済額については、
こちらの無料計算サイト
https://keisan.casio.jp/exec/system/1256183644
にて、確認できます。
②について
現在借入分については、銀行から届いている返済明細表を見て、試算期間最終日の借入残高を確認してください。
借り換え後の試算期間最終日の借入残高について、
こちらの無料計算サイト
https://keisan.casio.jp/exec/system/1256183644
にて、確認できます。
③について
①と②を相殺してメリットを見ます。
たとえば、
①について、借り換え後の金利減少により、毎月返済額が1万円減ったとします。(10年固定金利での比較だと、120万円のメリット)
②について、借り換え時は諸費用も含めた金額で借入することになるので、10年後の借入残高は、借り換え後は50万円多かったとします。
上記より、①-②=70万円のメリットとなります。
諸費用も含めて、対象金利期間の中でメリットを出すようにしないと、まったく違った試算になるので注意が必要です。あくまで、今現在でわかる確実な金利の元での試算をしないといけません。
銀行員でもこの説明としていないことが多いです。
今後、動画等を通して、実際の借り換えシミュレーションの仕方も展開していきたいと思います。