僕たちが毎月払っている管理費や修繕積立金ってどんな流れで管理されているの?
どこかに消えてしまってないか心配なのでおしえて。
こんにちは、ガネーです。
マンション管理組合の理事長をしています。
私のマンションは、管理費がどんどんあがるだけでなく、修繕に必要な修繕積立金も、たりない状況でした。
まずは管理費の削減をするため、管理会社と交渉し、他の管理会社にも声をかけ、合い見積もり等も行い、管理費を約50%削減しました。
管理費の削減ポイントとなったのが、管理組合のお金の流れを理解することです。その点を解説します。
管理組合の収入源は管理費と修繕積立金
管理組合のお金は、マンションに住んでいる人(区分所有者)が毎月払っている管理費と修繕積立金が収入源となって入ってきます。
このお金を管理するうえで、
- お金が入る口座名義は管理組合名義となっているか
- 口座の印鑑は管理会社に預けっぱなしではないか
以上をおさえておくことがポイントです。
それを物語る、うそみたいなこんな事例があります。
マンション管理適正化法によって、管理組合の預金口座名義は管理組合にするということになりましたが、管理会社名義になっていることがあります。
名義が管理組合になっていても、通帳と印鑑を管理会社に預けっぱなしだと、管理会社が使い込んでいたというトラブルもあったりします。
ありえないですね。。
お金の管理は、管理会社にまかせているのがほとんどかと思いますので、管理会社がやりたいほうだいってことが、実際あります。
お金の管理はめんどうなものというすりこみ
お金の管理はシンプルなのに、管理会社があえて複雑でめんどくさいものだから、まかせてくださいという説明をしています。
実際、私も、みんなのお金を管理するのはめんどうだし、まかせておいて問題はないよね、相手はプロだし、大手だし、と思っていました。
でも、管理費の見直しをするためにいろいろ調べていくと、お金の管理はそこまで複雑ではなく、むしろ、管理費と管理委託費の関係さえ理解すれば、決まった項目の収入と支出だけです(しかも、毎年ほぼ変わりません。)
振り込みなど事務作業をする時間はもったいないので、それは管理会社にまかせるのはOKで、その事務が間違っていないかチェックするのはそんなに難しいことではないことがわかりました。
管理会社としては、めんどうなことだといって、まかせっきりにしますねという状態にしたいんだと思います。
なぜなら、管理委託費の金額を好きなように決めることができますし、管理組合に対し、費用の金額の根拠をわからないままにしておくことで、管理会社の利益にできるからです。
それで、管理費や修繕積立金の金額を足りないからといってあげていくんです。
以上をおさえたうえで、収入源の管理方法を解説します。
管理費と修繕積立金の集め方
管理費と修繕積立金って、毎月、引き落としになっていると思いますが、どうなっているのかを考えたことはありますか。
実は、3パターンあるんです。
3パターンについて
- 原則方式
- 収納代行方式
- 支払一任代行方式
なんか、わかりにくい名前ですね。。
ですが、理解しておくことで、管理会社に対するチェックに使えると思います。
口座名義 | 通帳保管 | 印鑑保管 | 管理費・修繕積立金の受取方法 | |
原則方式 | 管理組合 | 管理会社 | 管理組合 | ・ファクタリング(口座引き落し代行会社)により受取 ・管理組合口座に直接入金 |
収納代行方式 | 管理会社 | 管理会社 | 管理会社 | ・管理会社名義口座に直接入金し、管理委託費を差し引く |
支払一任代行方式 | 管理組合 | 管理会社 | 管理会社 | ・ファクタリング(口座引き落し代行会社)により受取 ・管理組合口座に直接入金 |
この中で、お金の動きを把握しやすいのは、原則方式なので、こちらをおすすめします。
通帳は実務(管理会社が記帳し、月次収支作成)で管理会社にまかせることがあるので、預けますが、定期的に通帳原本をコピーなどとって確認するようにしてください。
自分のお金が他人の財布に入る仕組み?
口座名義が、管理会社になっている、収納代行方式なんですが、好ましくないです。
そもそもなぜ管理組合のお金を管理会社にそのまま預け入れるか理解に苦しみます。
もう、これは、管理会社がお金を握っている状態ですね。やりたいほうだいです。
収納代行方式は、おすすめしません。
マンション管理適正化法によって、管理組合の預金口座名義は管理組合にするということになりましたが、管理会社名義が存在しているには、わけがあります。
管理会社が抜け道を利用しているからです。
収納代行方式は、管理費・修繕積立金などを管理会社口座名義の通帳に入金し、管理委託料を差し引くやり方です。
このやり方なら、
- 管理費と修繕積立金入金後、1か月以内に管理委託料を差し引いた金額を管理組合名義口座に入金すること
- 管理組合に返せない場合に備えて、業界団体が保証した保証契約を結ぶこと
を守ることを条件に、管理会社名義口座がOKとなっているのです。
収納代行方式の場合、主導権は、管理会社にあります。ブラックボックス化されるのは目に見えてますし、自分のお金を他人に渡しているのと同じです。
原則方式に変更をおすすめします。
おわりに
お金の取り扱いをきちんとおさえておくことなしに、マンション管理におけるトラブルを防ぐことはできません。
管理会社に気をつけろ的な話となりましたが、管理組合の中でも、
たとえば、同じ人が、通帳と印鑑を持つようなことはないようにしましょう。
お金を自由に引き出せる環境はつくらないようにすべきですね。