マンションを買ったとき、管理規約っていう分厚い冊子をもらったんだけど、むずかしそうで、読む気にならなくて。
気持ちはわかるよ(笑)。
でも、管理組合がを円滑にするルールブックなので、これをおさえておくことで、管理費の問題を解決するとき、役立つよ。
こんにちは、ガネーです。
マンション管理組合の理事長をしています。
私のマンションは、管理会社に管理を委託しています。
管理費の値上げを要求されたので、
管理費のすべての項目について、合い見積もりをとって交渉し、管理費を約50%削減、マンション管理の収支を改善しました。
マンション管理組合の憲法といわれる管理規約についておさえるべきポイントである
- マンション管理における憲法
- どんなことが書かれているか
- 変更はできるのか
以上、3つについて解説します。
マンション管理の憲法
管理規約は、マンション管理をしていくための、憲法、ルールです。
あまりなじみがないものかもしれません。
というか、マンション購入時に、販売会社か管理会社からできあがったものをわたされることがほとんどだからです。
この管理規約がどんな内容となっているか、きちんとしたマンション管理をするためには、要チェックです。
そもそも、なぜ管理規約が必要なのかというと、
決まりごとがないと、円滑な管理ができないからです。
もめごとがおきないようにするには、明確なルールが必要になります。
住んでいる人(区分所有者)どうしで争って、だれが得をするのでしょうか。
管理会社です。私たちが取りまとめますよといって、間に入るのですが、実際は聞き役くらいで、なにか、管理組合の有利になることはありません。
本当に大切なのは、きちんとしたルールを定めていれば、そのルールにしたがって、多数決で粛々と決めていけばいいことになります。
そのルールをきちんと定めていないことに問題があるのです。
なぜ、きちんと定めないのでしょうか。きちんと定めたら、管理組合が本当の問題は何か、決めていくルールが明らかになりますので、
例えば、『これ、ぼったくりじゃないか、おかしい』といったときに、行動しやすいのです。
そこが管理会社のねらいなのかもしれません。もちろん、すべての管理会社がそうしているというわけではないので、
管理組合が自立して、どんな問題にも対応できる状態にしておくことが大切です。
安心して快適なマンションライフを過ごせるよう、
それぞれのマンションの実態に即した管理規約になってないといけないんですが、どうでしょうか。
管理会社に好都合な内容が書かれてたり、公平でない内容があったりするので、どんな内容になっているのか確認しましょう。
どんなことが書かれているか
一般的な内容は、国土交通省が公表している
『マンション標準管理規約』を基準に、それぞれのマンションの実態に即して、カスタマイズして、作成されています。
今使っている管理規約ってどうなの?って方は、マンション標準管理規約を参考にしていただけたらと思います。こちらです。
主な内容としては、下記となります。
- 管理規約の目的や定義
- 専有部分と敷地・共有部分の範囲と使用方法
- 管理方法
- 費用の負担について
- 管理組合の業務や会計について
マンション購入時にわたされる管理規約を、
『原始規約(原始管理規約)』と言いますが、
これ、販売会社や管理会社の都合の良いものになっていませんか?
必要に応じて、自分たち(管理組合)にとって、いいように、見直すことが、住みやすいマンションになって、マンションの資産価値もあがります。
私も、理事長になってから、おかしいなと思うことや、こうしたほうがいいのではという部分は変更しました。具体的なことは今後お話していきます。
規約の変更はできるの?
管理規約を変更(改正)するためには、まず何をすればよいのでしょうか。
というか、まず行動をおこすのが面倒、、と考えたくなりますが、、
ざっくり流れをつかんでおけば、ハードルもさがります。
- アンケートで要望を整理
- 理事会で変更内容を打ち合わせ
- 総会で変更の可否を決定
- 変更後の管理規約を住んでいるみんな(区分所有者)にくばる
①について
管理規約を読んで、『これ、おかしいな』とか、『ルールにしておかないと困る』と思うことはないか、アンケートで要望をつのるのがひとつです。
アンケートをつくるのに準備がいる場合は、
アンケートをしてもらうのはどうか、管理組合のポストに要望を書いて入れるのもいいと思います。マンション管理をいいものにしたいと思う気持ちは住んでいる人みんないっしょなので、まずは行動をおこすことが大事です。
とはいっても、なにをしていいかという方も多いと思います。
私が実際に行動した内容は、今後書いていきますね。
②について
定期的に開催される理事会で、その内容を確認するのですが、このとき、管理会社が同席することもありますが、管理会社に対する不満もある内容の場合、同席させないことも考えてください。
私が管理規約や、管理委託契約書(管理会社に委託する管理について書かれた契約書)がおかしいと思って、その変更をしようと思って、いろんなことをしました。それ専門のコンサル会社に頼んでみたり、管轄する国土交通省に質問したり。でも、結局高い手数料がかかったり、具体的な行動(どうすればいいのか)などわかることなく、失敗を繰り返しました。
そして、自分で行動した結果、情報がすべてだということがわかりました。
③について
管理規約を変更(改正)するためには、どんな内容でも、
総会で、特別決議(住んでいる人(区分所有者)の4分の3以上と議決権の4分の3以上の同意)が必要になるんです。
簡単に言えば、マンションに住んでいる人の所有する部屋の代表の集まりの中で、4分の3以上の人に、OKをもらわないと、変更できないってことです。
けっこうハードル高い。。
と思いがちだけど、良くなることなら基本的に方向性はみんないっしょなので、『OKかどうか書面に記入して管理組合ポストに投函』し、その書面つくりは、管理会社にやってもらえばいいので、あとは結果を待つのみって感じで、考えるほどではないです。
それよりも、その後何年もリスクを負うことと比較すれば、
自分の住まいなので、行動で良くなるなら安いものではないでしょうか。
④について
よく忘れがちなのが、原本をきちんと保管するということです。
変更前の『原始規約』と変更後の『管理規約』を管理室など、決まったところに保管しましょう。
今回のお話は以上です。